参照元:https://www.netbase.com/wp-content/uploads/Fullscreen-Agency-Case-Study-Cosmetic-Brand.pdf
本記事はNetBase Solutionsによって書かれた上記の記事を翻訳したものです。
女性に自信を与えたFullscreenのキャンペーン
世界第3位の大手美容ブランドが口紅の販売を記念して “Bold Lip”(大胆な口紅) キャンペーンを実施するにあたり、デジタルメディア事業を展開しているFullscreenは多くの大手競合代理店からビジネスを勝ち取りました。
Fullscreenと競合との違いは、データドリブンなマーケティング提案でした。FullscreenではNetBaseを使用してソーシャルメディア分析を行い、女性がクライアントのブランドについてどのように感じているかを明らかにするだけでなく、女性が派手な色の口紅(以下、「派手色リップ」)をつける障害となっている文化的インサイトまで特定し、クライアントを驚かせたのです。
さらにFullscreenは、この分析によって明らかになったインサイトを活用することで、近年大きくなっている「セルフケア」トレンドを上手く利用し、派手色リップのパワーを消費者に伝えるキャンペーンを強化しただけでなく、結果としてクライアントの認知度を高め、クライアントの商品である口紅は消費者からの信頼やコミュニティを築くツールとして機能しました。
そして、このキャンペーンでの提案によってFullscreenは大手美容ブランドをクライアントとして獲得しただけでなく、キャンペーンはこの年の美容業界で最も良い結果を収め、長期的なクライアントと代理店のパートナーシップへの道を開きました。
【CHALLENGE】派手色リップに対する女性の感情分析
Fullscreenがどのような分析を行い成功を勝ち取ったのか見ていきましょう。
派手色リップに対する女性の感情
FullscreenはNetBaseを使用して、まず女性が口紅(とくに派手色リップ)に対してどのような感情を持っているか分析しました。
消費者の会話を分析すると、下のワードクラウドのとおり多くの女性が「派手色リップは女性を美しくしてくれる」と感じている一方、毎日のメイクはナチュラルで、派手色リップが好きでもそれをつける自信がないことが分かりました。また派手色リップをしているときは、ソーシャルメディア上でリップについて人に話したいという思いがあることも分かりました。
女性が派手色リップをつける動機とシチュエーション
さらに分析を深掘りしていくと、女性は特別なイベントをお祝いしたり、自分の個性を表現したり、自分はきれいだと感じたり、ポップな色を取り入れたりするために、外出する前の最後に気持ちも切り替えるタイミングで口紅を塗っていました。
クライアントの口紅に対する女性の感情
クライアントが販売している口紅に関する消費者の会話を分析すると、消費者はクライアントの口紅に対して「唇を絹のように柔らかくしてくれる」、「たくさんの種類を取り揃えている」、「色合いがいい」など、かなりポジティブな感情を持っており、クライアントのブランドは消費者にとって「お気に入りのドラッグストア」であるという声が多くみられました。
クライアントと競合との比較
一方で、クライアントへのメンション数やエンゲージメントは競合よりもかなり低いことや、女性にキャンペーンのハッシュタグが浸透しておらず、ブランドに言及している投稿のうちハッシュタグが付いているものはたった3%であることも分かりました。
【SOLUTION】クライアントブランドの口紅を消費者の会話の中心にする
女性が派手色リップをどのように見ているか、クライアントの口紅についてどのような会話をしているか等、口紅に関する調査を行った結果、消費者はクライアントの商品に対して強く親しみを感じているのに対し、クライアントと消費者の繋がりは弱く、商品に対するポジティブなイメージがブランド全体に大きな影響を与えていないという状況であることが分かりました。
また、派手色リップをつけることに対してはいくつか社会的な「ルール」があり、これが女性にとって派手色リップをつける障害になっている可能性がありました。
そして最後に、ミレニアル世代の女性は「セルフケア」にプライオリティをおいており、これはウェルネスジャーニーの中心的な柱である自信を高める要因になるため、キャンペーンを促進する上で活用できる可能性がありました。
【RESULTS】派手色リップをつけやすい環境と理由を提供する
女性の派手色リップに対する感情、社会の認識、セルフケアの時代についてインサイトが明らかになり、これがFullscreenにとってキャンペーンの戦略を立てるうえでの方針となりました。
Fullscreenは、派手色リップを女性に自信を与える機会として位置付け、自信を持つことへのメッセージを伝える手段としてクライアントの口紅を使用しました。また、 “More Firsts, More Confidence, More Reasons to celebrate”(より多くの先駆者、より多くの自信、そしてより多くの祝う理由)というキャッチフレーズを使用し、コミュニティを構築しながら、女性の共感を得ていきました。
その結果、このキャンペーンはブランドの認知度や親近感、エンゲージメントを高め、クライアントの製品を消費者の会話の中心的な存在にしました。また、女性に自信を与えるメッセージを発信し、これまでで最も成功した口紅のキャンペーンとなりました。
このキャンペーンは、どのようなデータの背景にも、それを見つけ出して具体化する力さえあれば、固有のストーリーが見つけられることを証明しています。
また、このキャンペーンと同様にどのようなデータドリブン・キャンペーンも最初は誰か一人の意見から始まり、特定のオーディエンスに焦点が当てられ、彼らの共感を呼ぶキャンペーンが生まれるという流れになっています。
結論
- データドリブンな提案により、Fullscreenは世界で3番目に大きい美容ブランドをクライアントとして獲得しました。
- これまでで最も成功した口紅のキャンペーンを実現しました。
- クライアントの製品を変化のシンボルとしてキャスティングし、ポジティブなブランドイメージを作り上げました。
- 消費者に自信を与え、コミュニティを育むことにより、カスタマーベースを大幅に拡大しました。
ソーシャルメディア分析やNetBaseに関するご質問、NetBaseのデモをご希望の方はお気軽にご連絡ください。
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