by Carol Feigenbaum | 2020年4月13日| Covid-19、マーケティング、トレンド
参照元: https://www.netbase.com/blog/covid-19-changed-cpg-forever/
本記事はNetBase Solutionsによって書かれた上記の記事を翻訳したものです。
世界的な新型コロナウイルスの拡大は、ビジネスのあり方を急速に変化させました。 CPG業界でも、社会的な感染防止の措置が行われたことにより消費者のニーズや購入方法が変化し、CPGメーカーの運営方法に大きな影響を与えました。
現在の状況は今後しばらく続くと思われますが、新型コロナウイルスがCPG業界にもたらした変化は、新型コロナウイルスが収束した後もずっと続く可能性があります。
オンライン化の広がり
社会的な隔離措置の中でもビジネスを継続するためには、Microsoft TeamsやZoomなどのツールを使用してオンラインで繋がることが不可欠になりました。しかし、オンライン化に際して様々な問題も出てきています。たとえば、オンライン化が進んだことにより自宅にインターネットアクセスやコンピューターを持たない社員や学生がかなりいるという問題が明らかになりました。
どの企業も危機的状況への対策を準備しておく必要がありますが、世界的な新型コロナウイルスのパンデミックに対して、当初「すべてをオンラインに移行する」という対策を立てている企業は多くありませんでした。しかし、消費者も労働者もリモートへとシフトした今、企業は彼らのニーズに応えられる新たな方法を模索し、日々変化する状況に合わせて対応していく必要があります。トップ企業が積極的に次世代AIによるソーシャル・アナリティクスの技術を取り入れてアクションプランを立てているのはそのためです。
CPG業界では、消費者だけでなく各店舗で働く従業員のオペレーションやリソースの使い方などについても再考する必要があります。様々な問題に迅速に対応するためには、ソーシャル・リスニングが不可欠です。
とくに新型コロナウイルスの影響下では、戦うための十分な情報がなく、問題も多岐にわたり、まともに営業できない状態が数週間から数カ月に及びます。このような状況ではなおさらソーシャル・リスニングによるインサイトの理解が重要になってきます。
消費者感情の変化
消費者の価値観は、贅沢品から必需品へ、希望から恐怖へと移行し、ニュースの報道などに影響されて不安定に変化しています。たとえば、買い溜めが問題になり始めたとき、まだ商品はどこにでもありましたが、消費者の恐怖心の高まりから今では品切れが続く商品が多くあります。
隔離措置や外出規制などが解除されても、国民は引き続き細心の注意を払って生活することになるでしょう。消費者のニーズや購買行動も、新型コロナウイルスの影響がなかった以前のまま、というわけにはいきません。そのためソーシャル・リスニングを行っている企業は、消費者のニーズの変化をいち早く捉えて満たすことのできる最適なポジションにいると言えます。
たとえば、NetBaseでスナップショットフィルターを使用すると、特定期間のデータを分析してインサイトを見つけることができ、キャンペーン効果の測定なども可能です。
新型コロナウイルスの影響が最も大きく混乱状態にあった期間を設定すれば、消費者の行動や感情を振り返り、どのような対応は効果があり、どのような対応は適切でなかったかなど、これまでの対応方法をレビューして再検討することができます。
アラートを設定して業界のトレンドや消費者の感情をモニタリングしたり、良い成果を出している企業がどのようなアクションを起こしていたか調査すれば、重要な情報が得られるでしょう。
消費者の新たなニーズ
今、多くの企業がそれまでの体制を変更して需要の変化に応えています。長期的かつ積極的な計画を立てて対応しなければ、企業の存続自体が危ぶまれる状況にあるからです。
また企業は、消費者の求める新たな安全基準に適応する準備も必要になります。現在各国で行われている規制がいつ解除されるかはまだわかりませんが、規制が解除されたとしても、一般市民が当面のあいだ安全対策に非常に敏感になることは間違いなさそうです。企業側も、様々な面で消費者が求める安全基準を満たす工夫が必要になります。
多岐にわたる新型コロナウイルスへの対応
小売業界ではこれまでのところ、以下のような新たな需要を満たす必要に迫られており、新型コロナウイルスに対する市場の反応は混乱しています。
- 多くの消費者が外出を控えたり、収入を失ったことにより、人々の購買行動は大きく変化しました。これに対し企業側は、社会的な風潮や消費者のニーズにそぐわないことから高級商品のプロモーションを控える一方で、職を失った人や新型コロナウイルスに怯える人をサポートするメッセージを発信しています。これによって商品が売れるわけではないため、今後また売り上げを回復させていかなくてはなりません。
- 必要がない限り、顧客が店舗に足を運ぶことはほとんどなくなりました。そのため、企業側は店舗でのソーシャル・ディスタンスの取り組みに加え、配達と集荷のオプションも用意するなど、注意深く購入プロセスを見直しています。この新たな取り組みによって得られる収益が少額でも、そのための人員は必要になります。
- 他人との接触を避けるためオンラインショップでの購入や商品の配達を希望する消費者が増え、実際に店舗で購入する場合も、まとめ買いが目立つようになりました。これに対して各企業は配達サービスを提供するなど、経営状況が苦しくてもそれぞれができる限りの対応を行っています。消費者のニーズとウォンツを整理しなくてはなりませんが、新たな取り組みが今後の常識になっていく可能性もあります。
社会の需要を引き受けるCPGブランド
社会的な需要の急変に対応し、PPE(個人防護)製品や人工呼吸器の生産を開始しているCPGブランドもあります。たとえばLouis Vuittonはマスクや防護服の製造を開始しており、General Motorsは大統領の指示により人工呼吸器の製造を始めました。
これは、第二次世界大戦中に労働力が戦争のための仕事へと移された時のことを思い出させます。新型コロナウイルスとの戦いも世界大戦と言えますが、弾丸は見えません。また、今後の展開や結果も今はまだ全く見えていません。各分野の専門家やマクロ思想家は様々な意見を持っていますが、変化し続けるウイルスに対して確実と言えるものはありません。
生き残る唯一の選択肢
新型コロナウイルスの影響がなかったほんの少し前までの生活や売り上げを取り戻すまでにあとどれぐらいの時間がかかるのかは、まだ誰にも分かりません。それでも、状況に合わせて素早く対応していくことが唯一の選択肢です。「adapt or die(適応するか、死ぬか)」という警告は、どの企業にとっても無視できないものになっています。
そして、どのように対応すべきか検討するためには、市場や消費者のリアルタイムな情報が不可欠です。これを把握しなければ、消費者のニーズや市場のトレンドの変化、今必要とされている変革の必要性などに気づくことができません。
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