こんにちは。
皆さん、10月13日は何の日か知っていますか?
正解は… 「豆の日」です!
「豆の日」普及推進協議会によると、日本では旧暦の8月15日の「十五夜」と9月13日の「十三夜」に月を愛でる「お月見」の風習があり、十五夜には里芋を、十三夜には豆をお供えして食べる習わしがあったことから、新暦の10月13日を「豆の日」としたそうです。
そして、ちょうど今年の10月13日にはファミリーマートから「大豆ミートまん」と「大豆ミートナゲット」の販売が開始されました。この「大豆ミート」という言葉を最近よく目にする方も多いのではないでしょうか。
大豆ミートとは
「大豆ミート」とは、大豆からタンパク質を取り出してお肉のような見た目や食感に加工した食品で、「大豆肉」や「ソイミート」などとも呼ばれています。
栄養価が高く低カロリーなので健康志向の消費者にピッタリの食材ですが、人、動物、社会、地球環境などに配慮したエシカル消費の高まりを受けて”ギルトフリー”な(罪悪感がない)食材としても注目を集めています。
ファミリーマートの他にも、各社「大豆ミート」を使用した商品を売り出しています。例えば、セブンイレブンでは8月25日、全国に先駆けて九州で「大豆ミート」を使用した商品の販売を開始しました。商品の展開数も多く、おにぎりやパン、お弁当など全11品のラインナップがあります。
モスバーガーでは5月21日から「MOS PLANT-BASED GREEN BURGER(グリーンバーガー)」を全国で発売しています。
そこで今回は、最近話題の「大豆ミート」についてSNS上での反応を分析してみました。
大豆ミートトレンドの概要
まずは「大豆ミート」に関する投稿数の推移を見てみましょう。下のグラフは過去3年間の投稿数の推移で、青い線が投稿数を表しています。2年間で約40万件の投稿があり、グラフを見ると2019年10月に一時的に投稿数が急増し、2020年以降は徐々に投稿数が増加していることが分かります。
2019年10月に投稿数が急増した背景を見ると、セブンイレブンで湖池屋の「罪なきからあげ」という商品が販売されて話題になっていたことが分かりました。興味を引く商品名で、気軽に試せるサイズ・値段・カロリーであるためか消費者の関心を引いたようです。
最も人気だった投稿
また、その後大豆ミートに関する投稿が増加していることから、「罪なきからあげ」が大豆ミートトレンドのきっかけになっていると考えることもできそうです。
センチメント傾向や情熱度の変化も見てみましょう。下のグラフは、2019年と2020年で各指標を比較したものです。
センチメント傾向* は80%と高く、2020年になって投稿数が増加してもポジティブとネガティブの割合に変化はないようです。一方、情熱度* は2019年の時点で17と低いですが、2020年には40に増加しています。また、合計エンゲージメント、推定インプレッション、投稿者数はいずれも大きく増加しており、2020年以降「大豆ミート」の認知度が高まっていることが分かります。
2019年1月1日~2019年9月30日
2020年1月1日~2020年9月30日
センチメント傾向
分析に一致する会話でのポジティブからネガティブまでのセンチメントの割合を表す -100 ~ 100 までのスコア。
情熱度
分析に一致する会話の感情の強さを表す 0 ~ 100 までのスコア。
頻出するブランド名を示したのが次のワードクラウドです。
「湖池屋」が大きく表示されており、先ほどご紹介した「罪なきからあげ」の人気ぶりが表れていますが、その他にも、コンビニ、食品メーカー、ファストフード各社から大豆ミートの商品が販売されていることが分かります。
大きく表示されている「マルコメ」や「伊藤ハム」ではそれぞれ、ダイズラボ「大豆のお肉」シリーズや「まるでお肉!」シリーズといった家庭用の商品を販売しており、スナックや外食としてだけでなく、家庭での食事に活用できる商品の人気も伺えます。
トレンドの背景
大豆ミートはどのような理由で人気が高まっているのでしょうか。動物性食品から植物性食品に切り替えたり、大豆ミートを食事に取り入れたりする理由は人によって様々ですが、今回は「健康」、「動物」、「環境・飢餓」、「利便性」の観点で調べてみました。
大豆ミートに関する投稿の文中か、その投稿者のプロフィールに、上記カテゴリーに該当するキーワードがあるか分析したのが次のグラフです。
「健康」に関するメンションが最も多く8,149件、次いで「動物」に関するメンションが5,650件ありました。
今回は上記の4カテゴリーを調べましたが、動物性食品の摂取を控える理由は他にもあります。また、今回はTwitter Decahoseデータで分析しているため、すべての投稿のデータが反映されているわけではありませんが、簡単に分析しただけでも大豆ミートトレンドの背景が少し見えてきました。
ミレニアル世代やZ世代は、健康や社会問題、エシカル消費への意識が高いと言われています。今後その影響が顕著に表れてくると、大豆ミートなどプラントベース食品への関心もさらに高まっていくかもしれません。
消費者の反応
実際に大豆ミートを食べてみた/使ってみた人の意見はどうなっているのでしょうか。肯定的な意見と否定的な意見をそれぞれ抜粋してみました。
肯定的な意見
- 大豆か肉か分からないくらい美味しい
- 家族には黙って大豆ミートで麻婆豆腐を作ったが気が付かれなかった
- 乾燥タイプは肉と違って保存がきくし、お湯で戻して使えるので便利
- 子供が喜んで食べてくれた
- 胃に負担がかからない
- ヘルシーで、動物も犠牲になっていないので罪悪感がない
否定的な意見
- 見た目は肉そっくりだったが、食べると油揚げのようだった
- 味が淡泊で物足りない
- 食感が独特で苦手
- 遺伝子組み換えの大豆を使っているのでは?
- 調理方法が分からない
- 手に入りづらい、値段が割高
センチメント傾向が80%だったことからも分かるようにポジティブな意見が多かったものの、上記のようなネガティブな意見も見られました。味や食感については調理方法や商品による違いがあるようですが、大豆ミートをより多くの人に手に取ってもらうためには、このような意見が商品の改善につながる重要な情報になり得ます。
このように、NetBaseを使用すれば消費者の意見をリアルタイムに把握することができます。今回は大豆ミートという商品カテゴリーについて調べましたが、特定の商品に絞って消費者の反応を見たり、競合の商品について分析すれば、具体的なアクションに繋がるインサイトを見つけることもできます。ソーシャル・リスニングの詳細やソーシャル・リスニング・ツールNetBaseのデモをご希望の方は、お気軽にご連絡ください。
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