プラントベースでフレキシタリアンをターゲットにしたTaco Bell

by Harvey Ranola | 2021年2月26日| 消費財、コンシューマーインテリジェンス
参照元:https://netbasequid.com/blog/taco-bell-flexitarians/
本記事はNetBase Solutionsによって書かれた上記の記事を翻訳したものです。


今、「フレキシタリアン」の時代が到来しています。皆さんも肉中心のファストフードに別れを告げ、Taco Bellの「チミチャンガ」(揚げたブリトー)を試してみてはいかがでしょうか。

肉など動物性食品の摂取量を抑え、より健康的なプラントベースの選択肢を求める「フレキシタリアン」は近年着実に増加しており、彼らの好奇心が社会の今後の動向を示しています。フレキシタリアンについては以下のような統計もあります。

  • アメリカ人の36%が、自分は「フレキシタリアン」であると認識しています。
  • 「フレキシタリアン」の増加により、肉の売上高は2020年に3%減少すると予想されていました。
  • 植物由来の代替肉を開発・製造するBeyond Meat社の株価は2020年に65%急増しました。

また、「フレキシタリアン」のニーズに応えたTaco Bellに対する消費者のセンチメント傾向(-100から100のスケール)を見てみると、95%とかなりポジティブな感情が強いことが分かります。

summary-metrics-summary

そこで、この記事では「フレキシタリアン」という新たなトレンドに注目し、以下の内容についてご紹介します。

  • 変化する消費者の嗜好とライフスタイル
  • より健康的な選択肢を提供するブランド
  • 食品業界のトレンド

食品の選択について真剣に考える

アメリカ人の36%は、自分がフレキシタリアンであると考えています。フレキシタリアンとは、肉の摂取量をその人自身のニーズや好みに合わせて抑えるライフスタイルで、食生活から肉を完全に排除するというよりは、肉に変わる食べ物や楽しみを見つけていこうとする考え方です。

この新たなトレンドは新型コロナウイルスによって加速しました。新型コロナウイルスのパンデミックによって多くの人が家から出られない生活になり、その結果より健康的な食の選択肢が注目されるようになったからです。そのため2020年の肉の消費量は全世界で3%減少すると予測されました。

ソーシャルメディアモニタリングでこのトレンドについて見てみましょう。次のグラフは、Quid Socailでプラントベースに関連する会話を分析した結果です。人々がこのセグメントについてどのような会話をしているかだけでなく、どこで会話をしているのかも分かります(ブログ、フォーラムなど)。

quid-social-showing-plant-based-conversation-by-source

このグラフを見ると分かるように、フレキシタリアンという新たな食のトレンドを消費者は柔軟にライフスタイルに取り入れ、ソーシャルメディア上で考えを共有していることが分かります。

そしてTaco Bellなどのブランドもまた、消費者の声を聴き、新たなニーズに応えようとしています。


より良いオプションを提供するブランド

プラントベースの需要が高まったことによる追い風を受けて、2020年、Beyond Meatの株価は65%上昇しました。一方でTaco Bellが参入したのは最近のことでしたが、メニューからポテト(需要の高いビーガンオプション)を外したことがきっかけで、ソーシャルリスニングに精通しているTaco Bellはソーシャルメディア上の消費者の声を聴き、ポテトのメニューを復活させるだけでなく、Beyond Meatの代替肉を使用したメニューも導入しました。これに対し消費者もポジティブに反応しています。

vegan-news-taco-bell-post

また、他のブランドも同様にプラントベースフードを導入しており、ピザハットは最近、乳製品不使用のチーズやBeyond Beef(Beyond Meat社の代替肉)をメニューに追加しました。

マイクロインフルエンサーの@Vegansmurfsによる次のユーザー生成コンテンツ(UGC)でもこれについて取り上げられています。

vegan-smurf-instagram-post

このような新たなトレンドは、持続可能性や環境に配慮したライフスタイルと結びついています。


健康とサステナビリティ

プラントベースに注目が集まる背景の一つに、環境への意識の高まりがあります。プラントベースのライフスタイルがどれだけサステナビリティ(持続可能性)に影響を及ぼすかを示す証拠が次々に出てきており、最も二酸化炭素排出量の多い食べ物が牛肉であることも分かっています。

例えば、1kgの牛肉を生産するために、その過程で60kgの二酸化炭素が発生します。大豆の生産では二酸化炭素の発生量が0.9kg以下であることを考えれば、大きな違いであることが分かるはずです。

51%の消費者が、サステナブルな商品を購入する主な理由として環境を挙げていることからも分かるように、今日、消費者も環境やサステナビリティに関する問題を少しでも改善するために行動を起こしており、その結果としてフレキシタリアンが増加しているのです。

フレキシタリアンにとって健康や環境がどれだけ大きな関心事であるかが、次のグラフからも分かります。Quidのソーシャルメディアモニタリングでプラントベースに関する会話を抽出したものが次のグラフです。各ノードは記事、ブログ、ソーシャルメディアの投稿を示しており、その内容も確認することができます。この中で健康やサステナビリティ、ガス排出量のトピックをハイライトすると、各トピックがマップ上のほぼすべてのセグメントに存在していることが見て取れます。

quid-conversational-clusters-of-plant-based-trends

また、この消費者の購買行動は、様々な分野にまたがるプラントベースフードの特許ともリンクしています。以下のグラフは、2012年以降に申請されたプラントベースに関する特許を示しており、Quidでは誰が特許を申請したか、いつ申請したか、申請が認められたかといった情報も確認することができます。

variety-of-plant-based-patents

特許の内容を見ると、身体の中に取り入れたり身に付けたりすること以上に、プラントベースのろ過や再生可能エネルギーの特許など、サステナビリティに関連するものが多くなっています。

ここまで見てきたように、「フレキシタリアン」や「プラントベース」といったトレンドが世界中で支持されており、これらのライフスタイルが目指しているものは「何を食べるか」ということだけでなく、「食べることを通して地球を救い、自分もより健康になる」ことです。ソーシャルメディア分析を通してこのような社会の動向をいち早く知ることができれば、次に来るトレンド先駆者になることも可能です。


ソーシャルメディア分析やNetBaseに関するご質問、NetBaseのデモをご希望の方はお気軽にご連絡ください。


Leave A Comment

You must be logged in to post a comment.

Share via
Copy link
Powered by Social Snap