Wendy’sの朝食メニューは成功するか

by Mike Baglietto | 2019年9月17日| マーケティング、ソーシャル分析
参照元: https://www.netbase.com/blog/social-analytics-wendys/
本記事はNetBase Solutionsによって書かれた上記の記事を翻訳したものです。

2019年、アメリカのファストフード業界ではチキンサンドイッチ戦争が勃発しました。これに続き、今度はWendy’sが朝食市場に参入し顧客を獲得しようとしています。Wendy’sの試みは成功するのでしょうか。私たちにはこれを成功に導くアイディアがあります。

Wendy’sの朝食メニュー開始が話題にならない理由

2020年、Wendy’sが全米の店舗に朝食メニューを導入すると発表しました。これに対して投資家は明らかに懐疑的で、Wendy’sの株価は11%も下落しました。オンライン上でもあまり話題になることはありませんでした。

ソーシャル分析によると、ウェンディーズのオンライン視聴者はかなり圧倒されており、投資家は明らかに懐疑的であり、チェーンの在庫は落ちている

なぜなら、Wendy’sは過去10年間で何度か朝食メニューを試験的に提供していたことがあるからです(詳細)。2010年には1000店舗での試験販売を行いました。しかし、現在までいずれも失敗に終わり、現在では、アメリカにある約5,800店のうち300店のみで朝食を提供しています。

2014年、当時のCEOであったエミール・ブロリックは、「今日、朝食市場に足を踏み入れ、朝食メニューの導入に必要なマーケティングリソースを割くのは難しい」と判断したため、チェーンは朝食に無理に参入しないと主張しています。

Wendy’sは、今回もう一度朝食市場参入に挑戦するにあたり、どうすれば、投資家の見込みが間違っていることと、今回こそは成功できるということを証明できるでしょうか。

今回は、Taco Bellが朝食メニューの導入を成功させた方法から検討してみましょう。

Taco Bellの朝食メニュー導入が成功した背景

2016年、Taco Bellが朝食時間帯に参入すると決めたとき、彼らには方策がありました。

Taco BellはNetBaseを活用してオンラインのインサイトを分析し、朝食メニュー開始以前と以後のセンチメントをモニタリングしたのです(詳細)。このリアルタイムの分析により、以下の情報を把握することができました。

  • 地理的な観点で、どこで朝食メニュー導入に関する会話が行われているか(場所)
  • 過去1時間以内に、どのような会話が行われたか(内容)

Taco Bellはこの情報を活用することで、どの地域で売り切れが発生し、顧客が不満を抱いているかを特定して、すぐに在庫を補充することができました。また、とくに売れ行きの良い店舗にはあらかじめ多めに在庫を入れておくことで在庫不足を回避しました。

近年で言えば、この方策はPopeye’sで起きたチキンサンドイッチの売り切れ騒動にも活用できたはずです。しかし実際には、この問題はアメリカ全土の騒動へと発展し、これによって生じた消費者のPopeye’sに対するネガティブなイメージはいまだ回復していません。

次に、Taco Bellはどのようにして消費者の感情や行動を把握したのか見ていきましょう。

Taco BellのNetBase活用方法

Taco Bellでは2012年からNetBaseを利用しており、次のような様々な側面でNetBaseを活用してきました。

  • 運用面
  • カスタマーケアの卓越性
  • ブランドの信頼性
  • 製品の革新とキャンペーン

Taco BellのマーケティングおよびコミュニケーションのグローバルディレクターであるBilly Grenhamは、新しい市場に参入するなどの試みを行う際にも、NetBaseを利用することで世界中の顧客に関する貴重なインサイトを得ることができると述べています(詳細)。

朝食メニューを開始するにあたり、Billy Grenhamと彼のチームは、NetBaseのダッシュボードとジオフェンシング機能を利用し、以下のような各地域のトレンドを明らかにして、消費者が何を望んでいるか、何に強い関心があるかを定義しました。

  • イギリスのパンクロック
  • インドのエレクトリック・ダンス・ミュージック
  • 東京のアンダーグラウンド・ヒップホップ
  • オランダのローカル・アート

この分析に基づくマーケティングのおかげで、今では彼らの店を目当てに夜通し行列ができ、人々が商品を買い求めます。このようなインサイトは、ツールが提供するカスタマーエクスペリエンス分析で消費者の傾向を割り出すことで発見されたのです。

Taco Bellはすべてにソーシャル分析を使用しており、Wendysも使用できます

Live Pulseの活用

また、Taco Bellは、朝食メニュー導入後の素早い対応が求められる時期に、NetBaseのLive Pulse機能を使用しました。

Taco Bellの朝食打ち上げを使用してWendysのソーシャル分析に通知する

Live Pulseは、企業やブランドがその時一番必要としている情報にすぐにアクセスできるよう、重要な情報を1つに集約できるカスタマイズ可能なダッシュボードです。これを利用すれば、チームの全員が同じ優先事項に集中できます。また、複数の主要なソースから顧客の声のデータを収集して分析し、ブランドや、キャンペーン、市場などの状況を把握することができるため、迅速な意思決定ができます。

Live Pulseダッシュボードは、ナビゲートしやすく、ブランドの最も差し迫ったニーズにすぐにアクセスできる方法でキャプチャされた主要なIntelのカスタマイズ可能なスナップショットです

Wendy’sへの提案

これからまた朝食市場に参入しようとしているWendy’sも、同じように対策を打てるはずです。

Wendy’sの朝食メニュー再開に関して簡易的な分析を行った結果、以下の画像のような結果が得られました。会話自体は全米で行われており、その中でも特に3つの都市(Houston, New York, Chicago)で最も活発に行われていることがわかります。まずはこれらの都市から始めるのも一案でしょう。さらに深掘りして分析する必要はありますが、これはその出発点です。

Wendysのオーディエンスが最も多く集まるソーシャルアナリティクスをソースとする上位の場所

Taco BellとPopeyeが私たちに何かを教えてくれているとすれば、「食料品がオンラインで話題になれば、予想よりはるかに売れ行きが良くなる」ということです。また、オンラインでは、消費者の間で何が起きているかを最速かつ正確に推定できます。

Taco Bellは、ソーシャルアナリティクスのインサイトから得られる情報を活用し、驚くべき結果をもたらしたマイクロターゲティングアプリを作成した点でも、競合他社より数年先を行っています。

このようにソーシャル分析を活用してマーケティングを成功させた企業がある一方で、Build-a-Bearの例は、企業と消費者の認識の食い違いについての教訓と言えます。先に手を打っておけば回避できたはずの消費者への対応を後回しにしたことで、リソースの浪費を招きました。Wendy’sの場合にも、あらかじめソーシャル分析を行うことが計画を先に進める役に立つでしょう。

もちろん、これらはすべて提案です。現在のところ、Wendy’sは今後の朝食メニューの宣伝をソーシャルには開始していません。しかし、彼らの準備ができたら(彼らが本当に朝食市場への参入を今すぐ成功させたいのであれば、動き出すのはもうすぐのはずです)、私たちには手助けとなるたくさんのアイディアがあります。

Wendy’sは、NetBaseの可能性を探るために連絡してくれるかもしれませんね。そこのあなたも連絡するべきかもしれません!

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